【新唐人2016年09月05日】
先日、国連の報告書が中国問題を取り上げ、中国の国内メディアがこの問題を珍しく報道しました。その中には、各種の不平等に関する問題、公共政策や社会監督への公民の参画や、権力に対する拘束や責任追及なども含んでいました。評論家は、これらは中国政府がタブー視し、認めたがらない問題であり、国内メディアがこれらの問題を取り上げることは異例だと指摘しています。
この度、国連開発計画と中国国務院発展研究センターが共同で「2016中国人類発展報告」を発表しました。
中国のネットメディア『財新網』は、同報告の中で取り上げられた中国経済の過去数十年間における急成長について引用しました。また、社会政策の発展という側面においては反対に停滞しており、都市部と農村部、地域の差、異なる集団の違いにおける不平等の問題が突出しているなど多くの現象についても引用しました。
たとえば、2014年の農村部における嬰児の死亡率は都市部の2倍超であり、多くの農村部の児童が栄養不良で発育が遅れています。
教育の問題でも、農民や労働者が子供を勤務地の公立校へ入学させようとする場合、多くの障害があります。また、高等教育の機会の不平等についても明らかな改善は見られず、農村地区や貧困家庭の若者が高等教育の機会を獲得したり、或はその後の就職の過程において不利な立場に置かれていることなども指摘されています。
記事は、最後に次のような国連の報告書を引用しました。現在、中国では公衆の公共政策や社会監督への参画の手段が規制されており、聴聞会やネットでの意見収集が形だけのもであると指摘。これは公衆と社会サービスを提供する者との間に矛盾を発生させているとして、公益性、相互利益性の社会組織を強力に発展させ、権力に対する規制と責任追及を強化すべきである、という内容です。
アメリカ在住の時事評論家藍述(らんじゅつ)氏は、中国社会の弊害や問題はすでに公然の秘密となっているものの、『財新網』が今このような報道を行うことには理由があると指摘しています。
アメリカ在住の時事評論家・藍述氏:「『財新網』がこの記事を発表したのは、習近平が中国社会の未来に対してある考えがあるからです。国際社会と共に中国社会の問題を解決しようという考えがあるのでしょう。実際、国連は、習近平が現在行っている反腐敗や権力の責任追及といった考え方や政策や措置を、強力に支持しています。」
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2016/08/27/a1283331.html(中国語)
(翻訳/白白 ナレーター/淳萌 映像編集/李)